チューターについて
チューターとは
チューター(Tutor)とは、英語でTutorial(チュートリアル、個人指導?個別指導)を行う者を意味します。 岩手大学では、留学生が本学での学習や日本における生活をスムーズに行うことができるように、大学がチューターを選定し、留学生の指導教員や国際交流センターの教職員と相談しながら、留学生を日常的に援助することを目的に「チューター制度」を設けています。
対象となる留学生
- 入学后1年以内の学部学生(编入学等は0.5年以内)
- 渡日后1年以内の大学院学生(研究生在籍期间を含む)及び研究生(日本の大学?大学院を卒业したものは除く)、教员研修留学生
- 特别聴讲学生、日本语?日本文化研修留学生
- 上记1.2.3.以外の留学生で、教育上特に必要があると认められた者
チューターの配置期间
原则1年です。
ただし、教育上特に必要がある场合、指导教员の推荐によって延长することができます。
チューターの资格及び选定方法について
チューターになるためには特别な资格は必要ありませんが、本学では、留学生の指导教员が担当する留学生の専攻する分野等関连のある上级学年の学生のうちから适切と认める者を推荐し、その推荐に基づいてチューターを选定しています。
チューターの活动期间、时间数及び谢金について
実施期間は4月から翌年3月、または10月から翌年9月までの12ヶ月となっていますが、留学生の入学タイミングに合わせて、前期が4月から9月まで、後期が10月から3月までと半年単位で区切っています。 実施時間は、年間100時間(半期50時間)を标準とし、予算の範囲内で行うこととします。 また、チューターには原則として1時間1,000円の謝金が支払われます。
チューター诸手続
「チューター」になったら???
留学生の指导教员から推荐されたチューターの皆さんに対し、国际课から、オリエンテーションの案内をメールで送ります。オリエンテーションでは各种事务手続に関する説明のほか、チューター业务についての概要や役割、その他注意点などについて説明しますので、必ず出席するようにしてください。
実施前に提出してもらう书类
(※书类の様式は、このページの最后にまとめてあります。)
外国人留学生チューター计画书
外国人留学生チューター计画书記入の際は、留学生とこれからどのように関わっていくかを考え、また留学生のニーズをきちんと把握するため、担当する留学生とじっくり話し合って計画するとともに、指導教員のアドバイスを受けるようにしてください。 サポートの仕方は人によって様々ですが、例えば定期的に会う曜日などを決めておくとその後活動がしやすくなると思います。なお、留学生とコンタクトが取れない場合は、指導教員または国際課窓口まで連絡願います。
口座振込申出书
謝金の振込先を指定するために必要な書類です。銀行口座名、氏名、住所等をおしらせください。 なお、すでに岩手大学において他の業務に従事した経験のある者は、既に口座登録等が行われている可能性がありますので、実施计画书等提出時にその旨お知らせください。
※住所変更を行った场合や、学部から修士、修士から博士へ进学した场合は、再度提出が必要です。
资格外活动许可証
(外国人留学生がチューターをする场合のみ対象)
「资格外活动许可証申請書」を持参の上、事前に最寄りの入国管理局事務所で発行手続を行ってください。※アルバイトや謝金を受ける業務をするには「資格外活動許可」が必要です。
扶养控除申告书(任意)
提出すると源泉徴収(税金をあらかじめ支払金额から差し引くこと)をされないようになります。アルバイト先などで提出している人は提出不要です。提出をしない人は、谢金から约3.6%の所得税が引かれて支払われます。引かれた税金は、各自で确定申告すると、ほぼ全额还付されます。
毎月提出してもらう书类
実施报告书
毎月の実施状況について確認する書類として、実施报告书の提出をお願いしています。実施报告书の記入に際しては、以下の点について留意してください。
- 黒ボールペンで记入してください(铅笔书は不可)
- 実施时间は24时间表记でお愿いします(15分区切りで记入すること)。(例:午后6时ではなく18:00と表记)
- 実施时间は谢金支给にかかわる大事な部分です。実际にチューター业务を行った时间を记入しなければなりません。罢础や搁础をしている时间と重なってはいけませんので、间违いのないように记入してください。
- 昼休憩をはさんでチューター业务を行った场合は、昼休憩时间を除いて记入してください。
- 実施内容が同じであっても、毎回记入してください。
- 订正する场合、订正箇所に二重线を引いてから、订正印(またはサイン)を押してください。(修正テープ等は不可)
- 実施报告书を作成した後、担当する留学生と、担当する留学生の指導教員からサインまたは印鑑を必ずもらってください。(お互いにその月の活動内容を把握して、翌月の活動につなげる為です)
- 最后にその他报告栏には、一言でもいいのでチューターをしているみなさんの状况を何か记入するようお愿いします。
*実施报告书の提出缔め切り日は原则毎月5日までです。土日をはさむ场合、その前日までに提出愿います。また手続上缔切日が早まることがあります。缔め切りは必ず守るようにしてください。もし提出が遅れそうな场合はその旨をお早めにお知らせください。(提出が遅れた场合、谢金をお出しできない场合もあります。)
様式ダウンロード
チューターの役割
外国人留学生(以下留学生という)の積極的な受入は、現在我が国の優先的な政策課題となっており、本学においても近年留学生が急増しています。 入学した留学生は、言语や生活習慣の全く異なる日本で大学生活を送らなければなりません。そのため留学生の学習?研究効果の向上を図ることを目的としてチューター制度が設けられ、チューターにその指導?援助をいただいているものです。
「留学生の学习?研究効果の向上」に関连のあることの全てが指导?援助の内容となることはもちろんですが、具体的には、日本语、専门分野および日常生活に関することが中心になります。どのような点に重点を置くかは留学生个々人の必要性によって异なりますので、留学生の希望等を闻くなど、じっくり话し合い、研究目的、身分、性别等を十分に考虑して指导?援助を行うことが望まれます。
具体的役割の例
渡日直后の诸手続?準备のサポート
- (1) 住居の決定
- アパートの场合
大学生協や不動産屋で探しますが、アパートの契約には保証人が必要です。保証人になってくれる人がいる場合は問題ありませんが、もし保証人になってくれる人がいない場合は、国際課まで来てください。「留学生住宅総合補償」という保険に加入することを条件に、国際課が機関保証をします。詳しくは、国際課窓口にお问い合わせください。(機関保証の手続きは、少し時間がかかりますので、早めに手続きをするよう助言してください。) - 岩手大学国际交流会馆及び国际学生宿舎の场合
岩手大学国际交流会馆及び国际学生宿舎の入居に関しては、国际课が窓口となっています。原则的には入学前に入居申请をしてもらうことになっています。なお、国际交流会馆、国际学生宿舎ともに入居后にオリエンテーションが开かれますので、必ず参加するように助言してください。
- アパートの场合
- (2) 市役所での住民登録?国民健康保険加入?国民年金加入
- 础.住民登録
外国人留学生も、日本人と同様に住民登録が必要になります。チューターは、留学生の住民异动届の记入をサポートし、留学生が市役所で手続きを行うよう助言してください。《登録手続きに必要なもの》
パスポート
在留カード(持っている场合) - 叠.国民健康保険の加入
市役所で国民健康保険の加入手続きをします。国民健康保険へ加入をしないと、日本での医疗费が100%かかってしまいます(保険に入ると30%の负担で済みます)ので、必ず加入するように助言してください。 - 颁.国民年金の加入
医疗助成年金课(市役所2阶)で国民年金に加入します。日本に住む20歳以上の人は、日本人?外国人问わず国民年金に加入しなければいけません。保険料は学生纳付特例の申请により纳付が犹予されますので、手続きを行ってください。
正規生(学部生?大学院生)の場合:「学生納付特例」、非正規生(交换留学生、研究生、教員研修留学生)の場合:「申請免除」
- 础.住民登録
- (3) 生活必要物品の購入
渡日直后の留学生は、まだ生活基盘が整っておらず、生活に必要なものを购入しなければなりません。チューターはお店の绍介や、商品の説明等をして、必要物品の购入等に付き添ってください。 - (4) 銀行口座?郵便局口座開設(ATMの使い方?記帳の方法等)
留学生が生活をしていく上で、邮便局口座または银行口座が必要になります。家赁や电気?水道料等の支払いにも便利です。 - (5) 日本での生活についての簡単なレクチャー(ゴミの分別等)
トラブルになりやすいのが、ゴミの分别の仕方等です。市町村が発行しており、入学时に各学生にも配布される「ゴミの出し方?分け方」などを参考に、助言をしてあげてください。 - (6) 掲示板の案内
大学から留学生への情報提供?連絡(奨学金の案内、授业料免除申請の案内等)は、すべて掲示板を通しておこなわれます。こまめに掲示板を見る癖をつけさせてください。 - (7) キャンパス案内
付属図书馆?保健管理センターの施设の利用方法を教えてあげてください。
また、在学中よく利用することになる大学生协?食堂?础罢惭等の场所も併せて教えてあげてください。
情报処理センターでは、パソコンを利用する际のユーザー滨顿とパスワードを取得することができますので、その补助をお愿いします。(登録には学生証が必要になります)
学习面のサポート
- (1) 日本語力向上のための援助
渡日后间もない留学生の多くは、やはり日本语の问题で悩んでいるようです。质问に答える、语句や言い回しを教える、汉字の読み方や书き方を教える、适当な辞书や参考书などを一绪に探してあげるなどしてあげてください。 - (2) 講義、研究、実験、実習などの補習?相談
- (3) レポート、論文等の補助的添削
- (4) 専門分野に関する学内?外の諸施設利用のアドバイス
- (5) 日本語の補習
国际交流センターには、日本语の様々なレベルに応じた「日本语特别コース」があります。まず同コースを受讲したうえで、その补习を支援する形が効果的です。 - (6) 専門用語の説明
- (7) 日本の文化?習慣の紹介?説明
- (8) 大学院入学試験等勉強の補助
生活面のサポート
- (1) 指導教員?担任
奨学金の申请をする际の指导教员?担任からの推荐状、一时帰国をする际に国际课に提出してもらう一时帰国届等、留学生が指导教员?担任から书いてもらう书类というのは意外に多いです。そのため、日顷から连络を密にしておく必要がどうしても出てきます。もし连络调整等に苦労しているようであれば、その桥渡しをお愿いします。 - (2) 奨学金と授业料免除
奨学金や授业料免除は、留学生にとって大きな問題です。奨学金によっては多量の書類を作成?用意しなくてはならず、手助けを頼まれるかもしれません。記入項目の説明をしたり、日本語の文章をチェックしたりというのは問題ありませんが、留学生の代わりに書類を書いたりすると、書類自体が無効になる場合がありますので、あくまでも助言の範囲に留めてください。
正規生の場合、授业料免除の申請をすることができますが、申請しても免除されるとは限りません。また、研究生?特別聴講学生等の非正規生は授业料免除の制度はありません。 - (3) 証明書の発行場所の案内?説明
留学生に対して、(1)証明书の発行场所の案内、(2)自动証明书発行机の使用方法の説明をしてあげてください。 - (4) 経済的な問題、アルバイトについて
私费留学生の多くは、常に経済的な问题を抱えています。担当している留学生が相当な経済的困难に陥っているように见受けられる场合は、指导教员や国际课に连络愿います。
また、留学生がアルバイトをすることを希望している场合は、入国管理局に资格外活动许可の申请をする必要があります。申请书类は国际课窓口で用意していますので、窓口まで取りに来るように指示してください。
対人関係のサポート
- (1) 指導教員との関係
留学生にとって、指导教员との関係は日本留学の成否を决定する重要な事项のひとつといえるかもしれません。一方、学生と指导教员との関係のあり方は、国によってかなり差があり、场合によっては留学生にとって戸惑うことも多いかもしれません。チューターは时には指导教员と留学生の连络调整役になってあげるなど留学生をサポートしてあげてください。 - (2) 他の留学生や日本人学生との関係
留学生の所属する研究室やゼミ、サークル等で他の留学生や日本人学生との间で何かしらのトラブルが生じることもあります。また日本式の先辈?后辈の関係などは留学生にとって戸惑いの原因とも成りかねません。コミュニケーションの取り方も国や文化にとって様々です。また、宗教や时间的?金銭的な制约などによって、用意されたイベント等に参加できない留学生もいます。チューターの皆さんは、日常的な接触を通じてこうした事情を理解するように努め、时には连络调整役になってあげてください。 - (3) 他の留学生や日本人学生との関係
留学生はアパートの隣人や大家、アルバイト先などの人间関係に悩む场合もあるようです。そんなときは、まずは何が问题になっているのか留学生の话を冷静に闻き、问题の正确な状况をつかみ客観的な判断ができるようにすることが肝要です。しかし、トラブルに巻き込まれそうな场合や、问题が复雑だと判断した场合には无理をせずに指导教员や国际交流センターに相谈してください。
チューター业务としては认められないもの
カラオケや饮み会など、明らかにサポートとかけ离れているものはチューター业务として认められません。
なお、支援内容がチューター业务としてよいかどうか迷うような事例が生じた场合には、あらかじめ国际课窓口まで相谈愿います。
チューターとして気をつけたいこと
チューターとしての役割确认
チューターは、多くの留学生にとって日本の大学において一対一で付き合う最初の日本人または留学生の先辈となります。したがって、勉学のみならず、生活上での适応を促进していくための重要な役割を担っています。自分と异なる考え方に、相手の立场に立って、どの程度柔软性をもって対応できるか、客観的な判断を下せるかなどがチューターに求められるところだと思います。これは决して难しいものではなく、留学生との接触を通じて、谁もが身につけられるもので、チューター本人にそのような意志があるか、常に自覚して行动しているかどうかが重要なことだといえます。留学生との文化的背景の相违、物の考え方の相违に直面して、试行错误することも多いかもしれませんが、そうした体験をしていくことが、皆さんの客観的に物を见る力、状况への対処能力を育てることにもつながります。
留学生がチューターに望むこと
既に触れましたが、留学生がチューターに求めるものは、日本语学习のサポート、専门领域についてのアドバイス、また、日本における无二の亲友としてなど、个人个人の抱える状况?意向によって异なりますが、その希望もたえず変わる可能性を持っています。したがって、该当留学生が何をチューターに求めているのかを絶えず闻き出すことができるような人间関係になることが最も大切です。
チューターが、留学生に「何か希望がある?」という漠然とした質問は、留学生の側は「何もない」と答えてくるのが一般的なのです。このような質問は、留学生がチューターと積極的に関わっていこうという意欲を失わせること につながりますから、具体的に学習状況?生活状況をたずねることによって、現在何に困っているのか、どの部分で助けを求めているのかが判断できるのです。
チューターの中には、はじめは自分から働きかけをするものの、途中から自分の勉强その他で忙しくなり、连络をしなくなる方もいます。何か困ったことがあれば、留学生の方から连络をしてくるだろうと考えるチューターも少なくありませんが、
良い関係を深めるには
留学生は、チューターが日本での友人となることができれば嬉しいと考えている人がかなり多くいるようです。もし現実的にそうなれば、チューター制度が有効活用されている証明となるでしょう。しかし、過去のケースからみると、残念ながら親友に至るまでの友好関係を結ぶ ことができなかった方もいるようです。
その理由としては、日本人?留学生双方の言葉に対する障壁、母国とは異なる人間関係の持ち方、行動様式の相違に対する戸惑いなどが挙げられます。 例えば、留学生の側からみると、日本語の微妙なニュアンスは非常に難しく、相手にうまく伝えることができなかったり、説明をあまりしなくても話が通じるという習慣が身に付いている日本人の意図するところを理解できないことへの不安などは、日本人との積極的交流の妨げとなっているようです。また、日本人との話題の多くは表面的であることや、集団の中に入りにくい、という対個人的な意味で仲間を作りにくい環境であるといったことが考えられます。 一方、日本人側としては、漠然とした緊張や遠慮、留学生が日本人の集団に対し消極的であると捉えていることなどが理由として考えられます。その他にも「外国人との接触経験が少ないため」「初めに話しかけるのが気恥ずかしい」「相手の文化や習慣を知らない」などといっ たことも考えられます。
留学生と日本人学生の交流がうまくいかない背景には、こうした気持ちの相違があるのではないかと思います。交流を促進し、友人関係を築くための第一歩は、この気持ちの相違を明確にし、お互いがそのギャップに気付くことが肝要です。 留学生に気軽に声をかけるのは良い方法ではありますが、双方が相手の気持ちや、行動様式の相違を出来るだけ理解した上でないと、コミュニケーションがうまくいかず、誤解や摩擦の原因となる場合もあります。相互理解を深めていけば、どのような対処方法が良いのかは、おのずと明らかになっていくのではないかと思います。
学部生?大学院生?研究生という立场、また个々人によって、援助の内容は异なってきますが、どのような援助の内容であっても、まずはお互いを理解することがその前提となることを忘れないよう心がけてください。
サポートを行う前に确认すること
留学生をサポートする前に、良好な関係を筑くため?相互の误解を少なくするためにも、以下のようなことを本人に确认?声掛けしてみましょう。みなさんのサポートがより効果の大きいものになります。
?日本语の勉强で支援が必要な场合はいつでも相谈してください。
?大学生活で困ったことがあればいつでも相谈してください。
?日本での生活で不安なこと(ゴミの仕分け方?买い物等)はありますか?
努力してもうまくいかない场合は
これまで述べてきたことを踏まえ、他者理解を试みたとしても、うまくいかない场合はあるかもしれません。また、人间と人间の関係である以上、悬命の努力にも関わらず、相性が悪いというケースも生まれてくるのは、残念ながら止むを得ないことです。こうした场合は、チューターを変更することも出来ますので、指导教员及び国际课にその旨を伝え、适切な指导を受けてください。