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动物たちが何を考え、何を求めているのか

掲载日2021.03.18
最新研究

农学部 動物科学科(動物行動学研究室)
准教授  出口 善隆
动物生产科学

どうすれば动物を理解できる?

动物たちが何を考えているか、理解する方法はあるのでしょうか?そのヒントを与えてくれるのが、动物たちの行动です。动物は、自身の生理状态(内的要因)や、周りの环境(外的要因)の影响を受けて、ある行动をしたいという欲求(动机づけ)が高まり、実际に行动を行います。逆に、动物の行动を调べることで、その动物がどのような动机づけをもっていたのかが推察できます。また、その动机づけには、どのような要因(内的あるいは外的)が関係していたのかを、推察することもできるのです。このように动物の行动を调べることで、动物が何を考え、何を求めているのか、またそれらには何が影响しているのか、その一端を理解することができるのです。

カモシカのトイレを调べる

カモシカは、きまった场所でフンをします。その场所にはフンがたまるので、ためフンといわれます。住宅地が隣接している森林で、カモシカのためフンの场所を调査しました。その结果、低い木が适度に生えていて、斜面の途中の倾斜が缓やかになった场所に、ためフン场が多いことがわかりました。また、道路から200m以内や、住宅地から100m以内の范囲は、避けられていることもわかりました。これらのことから、カモシカは排フン中に袭われないように、ある程度隠れる低木があり、斜面を背にできる场所を、ためフン场に选んでいることがわかります。また、人や饲い犬などとの遭遇を避けるために、道路や住宅地の近辺を避けていることもわかります。カモシカと人が共生していくのに必要な环境要因の一端を、これらの结果から推察することができます。

调査地で遭遇したカモシカ

ニホンリスの巣を调べる

ニホンリスは以前から、岩手大学构内に生息していることが知られていますが、最近その数が减少しています。以前のように生息数を増やすにはどうすればいいのか。そんなことを考えながら、ニホンリスの调査をしました。その结果、ニホンリスは1年を通して常緑树上の巣を频繁に利用していました。また、巣とクルミの木との距离は、クルミの実る时期に短くなりました。このことから、ニホンリスは常緑树に巣を作ることで猛禽类に袭われる危険性を低下させる一方で、主食であるクルミ类を効率よく得られるよう、季节によって営巣场所を変えていると考えられます。

広叶树の新芽を食べている首轮型発信机を付けたニホンリス
巣に入ろうとするニホンリス

分布拡大するシカを调べる

シカの分布域が広がり、それに伴って农作物被害地域も広がっています。シカはどのように分布を拡大していくのでしょうか。シカによる果树の被害が発生しはじめた地域で、自动撮影カメラを使って调査しました。その结果、森林では日の出と日没前后にシカの撮影头数が増加したのに対し、果树园では日没前后と深夜に撮影头数が増加しました。これはシカが人を避けて、夜间に果树园に侵入するためと考えられます。また、调査期间(2年间)を前半と后半に分けたところ、后半には撮影频度が2倍に増加し、メスの撮影割合が増加しました。このことから、シカは分布域を広げるとき、まずオスが新しい土地に侵入し、遅れてメスが侵入することがわかります。

森林内を移动するシカ
夜间に果树园に侵入して、リンゴの叶を食べるシカ

动物の行动が教えてくれること

动物の行动を调べることで、动物が暮らしている环境の评価をすることができます。野生动物と人が共生できる环境の整备に役立つ情报を与えてくれます。さらに、环境を変化させることで行动が変化するので、人にとって问题となっている动物の行动(野生动物による农作物被害など)を制御する方法なども、动物の行动を调べることでわかってきます。みなさんも一绪に动物の行动を调べて、动物が何を考えているか、何を求めているかを探ってみませんか。